●はじめに
建物の外観を決めるにあたって、色選びは極めて重要です。
しかし、同じ色でも状況によって印象が異なること、そして汚れが目立つかどうかにも影響があることをご存知ですか?
今回は、外壁塗装のありがちな失敗から色選びのコツまで、わかりやすくご説明したいと思います。
●外壁の色選びでのよくある失敗とは?
建物の外壁の色を選んだとき、あれ?失敗したかも…と思うことってありませんか?
なにが失敗したのか?
それでは、よくある失敗例を見てみましょう。
1.色見本を信じて失敗
色見本だけを信じて塗装色を選び、実際の外壁とはかけ離れた色になってしまう。
2.流行の色を選んで失敗
流行の色を選んでしまうと、数年後には古臭く感じてしまう。
3.ご近所から浮いて失敗
周囲の建物や環境と調和しない色を選び、建物が浮いてしまう。
4.汚れが目立って失敗
雨や粉じんなどで付いた汚れがとにかく目立ってしまう。
特によくあるものだけでも、これだけ挙げられます。
長い年月を共にする外壁です。
回避方法はないのでしょうか?
●よくある失敗の回避方法とは?
それでは上に挙げた失敗例の回避方法を教えます!
1.色見本を信じて失敗するのを回避
色見本を使用するときは、外壁に貼り付けて実際に当たる光の条件で見ましょう。
また、サンプルを複数の場所で試し塗りし、さまざまな照明条件で見るのも大切です。
2.流行の色を選んで失敗するのを回避
流行に惑わされず、建物のスタイルや周囲の環境に合ったクラシックな色を選ぶのもひとつの手です。
建物とは、長く付き合う相棒です。
流行のように刻々と変わるものとは正反対にあるので、惑わされない気持ちも大切ではないでしょうか。
3.ご近所から浮いて失敗するのを回避
ご近所の建物や、地域全体の色合いを観察してみてください。
建物の外観を周囲の環境やご近所の建物と調和する色を選ぶことで、周りから浮いてしまうことを防げます。
4.汚れが目立って失敗するのを回避
汚れが目立たないようにするために、汚れに強い色を選びましょう。
また、特殊な外壁塗料や表面処理を使用することで、汚れが付きにくく、雨や風で自然に汚れが落ちる効果を高めることもできます。
●失敗の回避方法、もっと詳しく
色選びの失敗についての回避方法を簡単にご説明しました。
ここで、それぞれについてさらに詳しく掘り下げてみましょう。
▼色見本の正しい使い方とは?
失敗の回避方法1で説明した、色見本の使い方について。
こんなことに注意すると、より失敗が防げます。
・面積効果に気を付ける!
この言葉、初めて聞く方もいるのではないでしょうか?
面積効果とは、小さい範囲内だと色は濃く、大きい範囲内だと色は薄く見えるという目の錯覚効果です。
色というのは、大きな面積になればなるほど
「より明るく、より鮮やかに、強調されて」
見えます。
もし色見本を参考にして外壁の色を決めたい場合は、より大きい色見本を実際の壁に当てて確かめるといいでしょう。
▼流行の色を取り入れたい場合は?
失敗の回避方法2で説明した、流行色について。
流行りの色を使わないのが一番と言ったものの、どうしても使いたい場合ってありますよね?
そんなときは、こんな方法もあります。
・ツートンカラーor差し色にする!
建物の外壁は、1色じゃないとダメ!という決まりはありません。
メインにクラシックな色を使い、目立ちすぎないようアクセントになる形で流行の色をいれてもいいですね。
▼ご近所から浮かないようにするには?
失敗の回避方法3で説明した、ご近所から浮かない方法について。
某有名人の、赤白ストライプでちょっと話題になった家がありましたよね。
周りからかなり浮いているということで、トラブルになりかけました。
こういったトラブルに見舞われないために、自衛のために周りの景観に合わせた外壁作りも必要です。
さらに、市区町村によっては「景観ガイドライン」というものがあります。
京都や温泉街で、コンビニが落ち着いた色合いのカラーリングになっているのを見たことがないでしょうか。
街の景観に沿うように、目立つ色は落ち着いたものに変える決まりがあるんですね。
これがある場合、浮かないよういするのはもちろん、外壁の色がある程度指定されることになります。
▼汚れが目立たない外壁の色とは?
失敗の回避方法4で説明した、汚れが目立たない色って具体的になんだろう?
そこにスポットを当てて、より詳しくご説明します。
1.汚れが目立つ外壁の色は?
まずは、そもそも汚れが目立つ色についてご説明します。
黒や白のような、極端な色というのは非常に汚れが目立ちやすいです。
掃除などのメンテナンスが特に必要になってしまうので、非常に面倒です。
また、黒や白以外でも極端に濃い色は、経年劣化で色あせてしまいます。
赤系の色が特に色あせが目立ちます。
逆に、青系の色は色あせしにくいんですよ。
2.汚れが目立たない外壁の色は?
それでは本題の、汚れが目立たない外壁の色についてご説明します。
基本的に、淡く薄めの色なら汚れが目立ちにくく、経年劣化にも強いです。
灰色、ベージュ、薄茶色なんかがその代表例です。
●色選び~その他のポイント~
外壁の色の選び方について、ある程度解説してきました。
実は、その他に気にするべきポイントがあります。
それは…
・屋根との相性
・サッシとの相性
・ドアとの相性
この中で、特に屋根は面積も広くて目立ちます。
屋根が和風なのに外壁が洋風…またはその逆…
そんなことになると、ちぐはぐな建物になってしまいますよね。
見た目に綺麗な家というのは、そういった細かいところのバランスも考える必要があります。
●さいごに
外壁塗装における色選びは、建物の印象を大きく左右する重要な要素です。
色の明るさ、彩り、そして色の種類を考えて、周囲の環境と調和させることで、建物はその美しさを最大限に発揮できます。
この記事が、素敵な外観の建物を楽しむお手伝いになってくれるとうれしいです。